茨木のり子の詩のことば 「存在」

毎日モノを探している。

引越しして何がどこにあるかわからない。

行方不明のものを探しまわる。

徹底的にすべて探してもない。

そして、ああそうだったと気づく。

探しものはそもそもはじめから存在しないのだ。あると思い込んでいるだけ。

去年の引っ越しのときなんて、カーテンがないないと探して、運んでくれた引越しやさんにまで問い合わせ、やっぱりないとわかったときはたと気づいた。そもそもそんなもの存在しなかったことに。

幻を必死にさがしていた。思い込みだったと気づいて愕然とした。

あると思っているものはなく
存在を忘れられたものたちで
部屋は あふれかえっている

あると思っているこの世のものは、

もしかしたら幻なのかもしれない。

そんなことが感じられる

茨木のり子さんの詩「存在」

あなたは もしかしたら

存在しなかったのかもしれない